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コグニサイズ(物忘れ対策)

物忘れ対策や認知症対策の一つとして、近年、国立長寿医療研究センターが開発したコグニサイズが話題です。コグニサイズとは、cognition (認知) とexercise (運動)をミックスした造語。頭を使いながら運動をすることを、コグニサイズと言います。認知症の発症と進行に、認知の運動と体の運動が深く関与しているとのことから、コグニサイズという発想が生まれました。

物忘れ対策とコグニサイズ

国立長寿医療研究センターが開発したコグニサイズについて、その概要や特徴、やり方などについて見てみましょう。

コグニサイズとは

コグニサイズとは、頭と体を同時に動かす物忘れ対策のこと。ウォーキングをしながらしりとりをしたり、ステップを踏みながら計算をしたりなど、有酸素運動と脳の運動を同時に行うトレーニングを総称して、コグニサイズと言います。

最初は戸惑うことが多いコグニサイズですが、長く続けていると、徐々に頭や体が慣れてきて上手にできるようになってきます。上手にできるということは、それだけ「脳への負担が軽くなってきた」ということなので、より難度の高いコグニサイズにチャレンジします。
「上手にできるようになること」が目的なのではなく、「常に脳に課題を与えること」が目的であることを覚えておきましょう。

コグニサイズのやり方

cognition (認知) でやるべきことと、exercise (運動)でやるべきことを、まずは別々でやれるように練習します。たとえば次のとおりです。

cognition (認知)

1から順番に数えていき、3の倍数のときにだけ手をたたく。

exercise (運動)

右足を前に出す→右足を戻す→左足を前に出す→左足を戻す、という動きをリズム良くくり返す。

それぞれの要領を覚えたら、両方をミックスさせます。足を動かすと同時に数えながら、3の倍数のときに手をたたきます。

このコグニサイズに限らず、より難度の高い新たなコグニサイズを考案し、どんどん内容をステップアップさせていきます。

コグニサイズを行うときの注意点

ご自身の体力を考慮のうえ、体に無理のない強度でコグニサイズを行うことが前提です。始める前には、十分なストレッチを行い、かつ脱水を防ぐために十分な水分補給を行ってください。体に痛みが生じたり、体を動かすことが苦しいと感じたりしたときには、無理をせずに休息をとりましょう。
コグニサイズは、長く継続することが大事です。少しの時間だけでも良いので、毎日、何らかの課題をこなしていきましょう。

コグニサイズに関連する口コミ・体験談

物忘れとコグニサイズに関連する口コミ・体験談はありませんでした。(コグニサイズのやり方を紹介したコンテンツや動画はたくさんあります)

コグニサイズに関連するエビデンス情報

コグニサイズの効果に関連する情報として、東海大学医学部の久保明教授が、アルツハイマー型認知症と運動との関連を解説しています。以下、久保教授のコメントを抜粋してみましょう。

認知症には次の3つの能力が低下するサインがあります。

  • エピソード記憶…ちょっと前に体験したことを記憶する能力
  • 注意分割…複数のことを同時に行うとき気を配る能力
  • 計画力(思考力)…物事の手順を考える能力

(中略)

「エピソード記憶」の低下を防ぐには、記憶や学習を司る脳の海馬の機能を鍛えることが、「注意分割」と「計画力」の低下を防ぐには脳の前頭葉の機能を鍛えることが大事。
 とはいえ、具体的には何をすればいいのでしょうか。その答えが、散歩やウォーキングといった有酸素運動です。有酸素運動を習慣化すると、海馬や前頭葉の血流と代謝がよくなり働きが活発になるため「記憶力」と「注意力」が向上します。そして、脳の神経細胞を活性化する物質が増え、情報を処理する機能が高まります。実際によく歩く人は、運動習慣がない人に比べ、アルツハイマー型の認知症の危険度がかなり低くなることがわかっています(右グラフ)。

参照元:久保明「歩いて延ばそう!脳の健康寿命」(株式会社社会保険出版社公式サイト)
http://www.shaho-net.co.jp/antiaging/3/08anti3.html

上記参照文の最後「右グラフ」として、久保教授は厚生労働省が好評している資料から、以下のグラフを紹介しています。

http://www.shaho-net.co.jp/antiaging/3/images/img1.gif

このグラフは4,700人を対象に4年間の追跡調査から得られたデータ。この調査をもとに厚生労働省は、有酸素運動が脳の血流を改善させるなどし、認知症の発症率を低下させる可能性がある、と説明しています。

【まとめ】頭と体を同時に使う効率的な物忘れ対策

物忘れ対策として、頭を使うという方法はよく知られています。一方で、体を動かすことが物忘れ対策につながるということも、長く指摘されてきました。
コグニサイズは、これら「頭」と「体」を同時に使う効率的な物忘れ対策。仲間と一緒にやれば、ゲーム感覚で楽しくコグニサイズをできるかもしれません。コグニサイズを通じ、楽しく物忘れ対策をしてきましょう。